注文住宅を建てるときのハウスメーカーの選び方をご紹介!

更新日1023.3.3

この記事でわかること
  • 注文住宅のハウスメーカー選びの基準がわかる!
  • 建築構造のメリットやデメリットなど構造の違いが理解できる!
  • 注文住宅の保証内容が重要である理由を理解できる!

 

今、住んでいるところから理想の住まいへ移り変わりたい!!
理想を叶えたいと思っている方は多いことでしょう。

デザインに凝った自分の部屋がほしい、災害に強い安心・安全な家に住みたい、アイランド型のキッチンがほしいなど、多くの理想があるはずです。
この理想を叶える第一歩はハウスメーカーを選ぶことから始まります。

本記事ではみなさんの理想を叶えるべく、注文住宅を建築するハウスメーカーの選び方を解説します。
記事を最後まで読み進めていただければ、ハウスメーカーの選び方が理解でき、自分にあったハウスメーカーを探す基準ができるようになっていることでしょう。

 

構造・工法の違いで比較する

構造・工法は以下のとおり、主に7つの構造・工法があります。
本章では構造・工法の違いを比較します。

木造

木造には以下の3つの工法がありますので違いを比較します。

木造軸組工法

木造軸組工法は、在来工法とも呼ばれる工法です。
土台に木の柱を立て、梁(はり)を組み合わせて骨組みを作って柱で家を支える建築方法です。

木造軸組工法は梁や柱が部屋に出っ張りにくい構造のため、間取りを自在に変更できます。
デザインにこだわった家を建てたい人にあっている工法です。

地震に弱いと思われがちですが、組み立ての接合部分を金具でしっかり止めて耐震性を高めているため、耐震性は決して低くありません。
建築関係法規の基準に合わせて建てるため、震度5では損傷をしづらく、震度6強や震度7でも倒壊する可能性が低い住宅です。

木造軸組工法を採用している主なハウスメーカー

  • 住友林業
  • 積水ハウス
  • 一条工務店

2×4工法(ツーバイフォー工法)

2×4工法は2×4インチの木材をメインに使用し、軸組工法と違い壁=面で家を支える工法です。
2×6工法(ツーバイシックス工法)という工法もあります。
2×6工法は2×4工法よりも厚い建材を利用し、強固な六面体構造を構成しており強度が増しています。
断熱材も2×4工法よりも多く充填できるため、断熱性も向上している工法です。

※1インチは25.4 mm。2インチは50.8mm、4インチは101.6mm

家を面で支えるため、軸組工法より地震に強いと言われています。
反面、壊せない壁があるため間取りの自由度が在来工法より低く、リフォームやこだわったデザインには向いていません。

2✕4工法を採用している主なハウスメーカー

  • 住友不動産
  • 三井ホーム
  • 三菱地所ホーム

木質系ユニット工法

パネル状にした木材を工場でユニットとして組み立て運ぶ工法です。
2×4工法と似ている組み立て方法です。

工場で生産し品質に差が出にくく、雨や風の中などの悪条件で建築しなくてもよいため住宅品質が安定します。
ただし、ユニット型の小さい箱を建築現場に運んで組み立てるため、建築現場への道が狭い場合には輸送車が通れず建築もできません。

木質系ユニット工法を採用している主なハウスメーカー

  • ミサワホーム

鉄骨造

鉄骨造には以下の3つの工法がありますので違いを比較します。
鉄骨造は木造よりも坪単価が割高になる傾向があります。

軽量鉄骨造

厚さ6mm未満の鋼材を柱や梁として組み立てていく工法で鉄骨版の軸組工法です。
鋼材は工場で作られるため品質の差が生まれにくい建築方法です。

鋼材で建築するため地震には強いと思われがちですが、耐震性については木造と大差がありません。
また、木造と異なり気密性が高いため、冬場は結露を起こすことがあります。
結露は気密性の高さの証拠でもあるため、エアコンの効きは良い構造とも言えます。

軽量鉄骨造工法を採用している主なハウスメーカー

  • 積水ハウス
  • セキスイハイム
  • 大和ハウス
  • トヨタホーム
  • ヘーベルハウス

重量鉄骨造

厚さ6mm未満の鋼材を柱や梁として組み立てていく工法です。

重量鉄骨造は耐久性が高く、大きな建物を建築するのに向いている構造です。
そのため、間口が極端に狭い土地に間口の細い3階建てを建築するなどのときに利用します。

重量鉄骨造工法さ採用している主なハウスメーカー

  • 旭化成ホームーズ
  • ヘーベルハウス

鉄骨系ユニット工法

木質系ユニット工法の鉄骨バージョンです。

工場で生産されてから建築現場に運ぶため、品質が安定し工期も短くなります。
通常規格の大きさのユニット、通常規格の半分のユニットを組み合わせて間取りを作っていきます。
ユニットの組み合わせのため、軸組工法のようにデザイン性を持たすことがやや難しい工法です。

鉄骨系ユニット工法を採用している主なハウスメーカー

  • セキスイハイム
  • トヨタホーム
  • ミサワホーム

鉄筋コンクリート造

鉄筋で組んだ骨組みにコンクリートを流し込み補強する工法です。

鉄筋コンクリート造を採用しているハウスメーカーは少なく、マンションや大規模なビルの建築で用いられます。
強度が非常に強く、間取りもデザイン性の高い住宅にすることが可能です。

また、鉄筋コンクリート造は地震や火災にも強く、安心・安全な建物を建築できます。
ただし、建築坪単価が高く建築の期間が長いのはデメリットです。

鉄筋コンクリート造を採用している主なハウスメーカー

  • 大成建設ハウジング
  • 三菱地所ホーム

坪単価の違いで比較する

注文住宅の見積もり金額を比較するときには総額を見るのではなく、坪単価の金額を見て見積もりを比較します。
しかし、坪という面積を理解されている方は少ないため、本章ではまず、坪という言葉の意味から解説します。

そもそも坪ってどれくらいの面積なのか

坪とは、
坪 = 平方メートル(㎡) × 0.3025
で計算したものです。

例えば15㎡は
15㎡ × 0.3025 = 約4.5坪 です。
そのため、4.5坪というのは約3.87m×約3.87mになります。

4.5坪というのは普通の1部屋よりやや大きい面積です。
※15㎡は約9.2帖、畳約9枚分

坪単価とは

坪単価とは、建物面積の坪あたりの金額を表した数字です。
坪単価を計算するときには、次の計算式で計算します。
建物建築費用 ÷ 坪 = 坪単価

例えば、建物建築費用3,200万円、建物面積40坪の場合
3,200万 ÷ 40坪 = 坪単価80万円
となります。

坪単価は気にしないほうがいい

結論としては坪単価でハウスメーカーの違いを比較することはやめたほうがいいと思います。
なぜかと言うと、理由は以下のとおりです。

  • 坪単価は建物の建築面積(坪)など本体工事だけで計算するため、外構費用や地盤改良費用などが入っていない
  • そもそもハウスメーカーにより坪単価の計算基準が違う
  • 吹き抜けなど作ると面積以外の費用が入るため比較しにくくなる
  • 相見積もりを取ると最終段階で数百万の値引きをしてきたりする

 

このようなことがあり、坪単価で比較することは困難です。
自分と家族の生活が苦しくなく、それでいて安心・安全・快適な家を手に入れられる総予算が大切です。

 

保証の違いで比較する

私が営業マン時代に重視していたのは保証の違いで比較することをお客様に伝えることでした。

なぜかというと住宅は建築コストだけではなく、ランニングコスト、修繕のコストまで考慮しておかないといけいからです。

住宅は建築して終わりでなく、長く住み続けることが目的です。
しかし、長く住み続ければ続けるほど住宅は傷んでくるため、維持費が上がったり修繕をしなければならなくなります。
もし修繕費が高くて払えなくなってしまった場合、家を修繕できなくなり家の寿命を短くしてしまいます。

そのため、建築費用総額+ランニングコスト・修繕費用見込み額まで考え、どのハウスメーカーを選択したほうがよいのかをお客様に伝えていたのです。

例えば、建売分譲住宅を購入すれば建築コスト(購入費用)は注文住宅に比べ安く購入できます。

しかし、保証が薄いうえに使用している建築材料の質は普通のもの(建売分譲住宅が安いからといって安価なものは使用していません)であり、長期的に考えると修繕のコストが多くなってしまいます。
購入するときには費用はかからないものの、時間の経過とともに出費がかさんでいくということです。

一方、ハウスメーカーで注文住宅を建築すると建築費用は高くなってしまいます。
建築費用は高くなりますが、長期保証が付いており品質の良い建築材料で建築しているため、ランニングコストや修繕コストは安く済みます。
結果、修繕のコストが少なくて済むため、数十年単位で考えると注文住宅のほうが、建売分譲住宅よりも安くる場合があります。

そのため、住宅を建築・購入するときにはランニングコスト・修繕コストまで考えておく必要があるわけです。

 

まとめ

注文住宅を建てるときにはハウスメーカーを選択するところから始まります。
ハウスメーカーを選択するときの判断基準としては

  • 構造・工法の違いを比較することは『重要』
  • 坪単価の違いを比較することは『重要ではない』
  • 保証の違いを比較することは『重要』

 

どのハウスメーカーを選択したらよいのか判断するのは非常に難しいことです。
しかし、判断する基準を理解していれば選択しやすくなってきます。

そして自分が住宅に求めていることは住みやすさなのか金額の安さなのか、安心して長期間住み続けることなのかなど明確にできれば、どの基準で考えればよいのか判断できます。

ハウスメーカー選びは人生を左右するほどの大きな選択になるため、後悔しないようじっくりと検討ください。

最後まで記事をお読みいただきありがとうございました!!

 

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